沖縄スローライフを楽しむ『沖縄暮らし』 セカンドライフは沖縄で
沖縄スローライフを楽しむ『沖縄暮らし』 セカンドライフは沖縄で
沖縄スローライフを楽しむ『沖縄暮らし』 セカンドライフは沖縄で
沖縄の「遊」「食」「住」を楽しむ雑誌『沖縄暮らしvol.4』2009年11月12日(木)発売予定!全国の紀伊國屋書店、有隣堂書店ほか主要店にてお買い求め下さい!!

パーマカルチャー的 生き方のススメ

parm00.jpg

地球温暖化問題や、食糧自給率低下の問題がニュースの紙面を賑わしていることもあり、最近パーマカルチャーが話題になりだした。

産業革命以来、どうやら我々は間違った方向に文明を築いて来たのではないか。近代化という流れが、この我々が住む地球の生命圏にとって持続不可能な環境にしているのではないだろうかということに気付き始めた。

パーマカルチャーは、1970年代オーストラリアでビル・モリソンが提唱した概念で「人間にとっての恒久的持続可能な環境をつくり出すためのデザイン体系」のことである。幼いころから森の中で暮らしていた彼は、森の体系が完全に自給自足し自立していることに着目した。つまり、肥料や農薬も入れず、耕作もしないのに生物多様性を保持し、豊かな自然が循環していることに気付いたのだ。

われわれが、多大な労力と化学肥料などを使って「大量単品種」の生産に汗を流し、その揚句に栄養価の少ない生命力の無い野菜を育て、さらに土壌の地力を低下させ化成肥料を大量に散布し続けねばならない近代農法とは真逆のシステムが森にあるのだ。

森は構成要素が多様であり、お互いが与えあう関係になっている。つまり一つの生命体から排出されたものが、ゴミとはならないで他の生命体の資源となって循環する多様な関係性がある。

現代の文明社会のシステムは関係性が分断され大量のゴミを排出するのに比べ、森の『繋がり』のある関係が持続可能な環境をつくり出すヒントとなるのではないだろうか。

何はともあれ、人間は食べなければ生きてはいけない。だから農業は必要不可欠の営みである。それゆえ、パーマカルチャーとは、パーマネント(永久の)とアグリカルチャー(農業)との造語で、この考え方に立脚した持続可能な「人間生活の文化」を築いて行くことにあり、単なる農業や農法のことではなく、あらゆる生活の要素を統合するデザインを目指すものである。

parm03.jpg

デザイン(各構成要素を適切な関係に置いた互恵的集合体づくり)

1、土地の構成要素:水・土・風景・気候・植物

2、エネルギー的構成要素:科学技術・建造物・エネルギー源・関連性

3、抽象的構成要素:時間・データ・倫理

4、社会的構成要素:公的援助・人々・文化・売買と収支.etc

これらを満たすために、あらゆる学問の叡智を結集する。動物学・植物学・農学をはじめ、林業・地学・地理学・工学・物理学・化学・心理学・哲学・医学・薬学とその関連部門

● パーマカルチャーのデザインシステムの概略

1、 現地の調査、観察、把握
土地の情報、資源の発掘・確認、課題の抽出

2、 コンセプトデザイン(目標の設定)
問題点の整理、目標・ゴールの設定、実現できる「価値・機能」は?

3、 デザイン対象の確認
カテゴリーの列挙・確認、デザインツールの活用

4、 ストラテージデザイン
コンセプトのブレークダウン、資源の利用、問題点の解決

5、 システムデザイン(個別システムとパターンづくり)
知識の総動員、システムの提案、他の要素との関係性、クロスオーバー

6、ランドスケープデザイン(統合化、配置のデザイン)
場のデザイン、個々のアイテムデザイン、整合性・合理性・審美性

上記のような流れで、デザインして行くわけであるが、大事なことは先入観や固定観念を外し、素直に自然を受け入れ、ありのままの自然の声をよく聴くことが必要となる。また複数の人と共同で話し合いしながら作業することが、独善にならない良い方法である。また、パーマカルチャーを進めるにあたって最も大切なことは、その人の心情である。

ビル・モリソンは著書「パーマカルチャー」の最初のページに次のようなことを綴っている。

● パーマカルチャーの倫理

1、 地球への配慮
土壌・各種の生物・大気・森林・微生物・動物・水などを含む全ての生物・無生物に対する心くばりのことである。

2、 人間に対する配慮
環境問題は対立や競争で解決すものではなく、人々がお互いを認め合い、協力し、思いやりを持って接する態度のことである。

3、 余剰物の分配
余った時間とお金とエネルギーを、自分ひとり、あるいは、自分のグループのみで使用するのではなく、同じ目的を持った人が貢献できるように援助の手を差し伸べることである。

健康な地球と平和な社会づくりのために今、パーマカルチャーが熱い!

parm04.jpg

(text & illustration 坂井 正吾)